至極簡素で普遍的なシルエットのように見えて、細かな遊び心が見え隠れするディティール。
そう滅多に流通することのないモーエンセンのラウンドテーブル、の中でも恐らく相当に少ない
こちらは、彼のデザインした多くを製作し続けているフレデリシア社によるもので、エクステンション
機能を有しないゆえに成せるミニマルなフォルムが最大の魅力。
量感溢れる無垢材で製作された天板の反りを防ぐために設置される反り留めと呼ばれる部材を
機能とともにデザインへとつないでおり、敢えて幕板とクロスさせる事でストレートなフォルムの中に
独特の浮遊感を持たせ、機能とデザインを見事なまでに融合しています。
また、そのシンプルさゆえ脚先に施されたチーク材が見事までデザインポイントとしての役割を
果たしており、まるで靴下を履いているかのごとく愛らしい印象をテーブル全体にもたらしています。
無垢の天板ゆえ、何度でもメンテナンスでリフレッシュすることが可能なのも実に嬉しいポイント。
実直なモーエンセンらしさと垣間見える遊び心のバランスが絶妙な、とっておきの一台。
定番のJ39と合わせて静謐な印象にするもよし、ウェグナーのハートチェアとのマッチングも
気持ち良いくらいに最高。