Svane=スワン。白鳥という名を付けられたこちらのシリーズは、極めて高い安楽性を備えた名作、シエスタチェアのデザイナーとして有名な イングマール レリング によりデザインされた一台。展開する際の姿からスワンという名前がついたのでしょう。きゅっとコンパクトなサイズながら、サイドテーブルの備わったソファの状態から据え置きのクッション二つを移動し、サイドテーブルがオープンするまでの展開は、みるみるこの家具の表情を変え、ギミックとしての面白さはもとより機能性として使い手にしっかりと寄り添ってくれます。
どちらかというとウェグナー やモーエンセンのデイベッドとは違い、ちょっと一休みという使い方に適した印象のこちらですが、きもち低い印象を感じさせつつ、ソファとしても奥行きのコンパクトさゆえ気持ちの良い納まり感で、硬めのマットレスと相まって想像以上の快適性を有しています。また、座面のマットレスを持ち上げる事で現れるのは、ブランケットなどを収めるための嬉しいスペース。改めて姿を見てみると、この収納部分のもったりとしたファブリックがこのデイベッドのネーミングであるスワンの、あのお腹のふわっと気持ち良さそうなシルエットにリンクするから不思議。